スーパーの駐輪場で見知らぬ人に話しかけられた。
気のよさそうなおじいさんだった。
私の自転車の形が珍しいからと、販売店や値段について質問された。
マスクが必須アイテムなこの頃では、他人との距離の取り方が難しい。
知り合いならまだしも、見知らぬ人に気軽に声をかけてよい雰囲気ではないと感じていたから。
だけど、このおじいさんはその壁を簡単に飛び越えて、私に声をかけてくれた。
嬉しかった。
数年前は、こんなこと特別でもなんでもなくて、あの頃の日常が戻ったかのように思えた。
おじいさんとの話はほんの数分。
だけど、その後も、なんとなしに思いだして考えていた。
そして、私のとらえ方が凝り固まっていることに気が付いた。
私が勝手に壁を感じていた。
「この世界が、生きづらい。」
生きづらさを周りのせいにしていた。
おじいさんはもともと壁なんて感じていなかったから、あんなに簡単に、和やかに見知らぬ私に話しかけてきたんだろう。
固い頭(私)と柔らかい頭(おじいさん)。
私は柔らかい頭になりたい。
許せる頭になりたい。
あの数分間のやり取りで、気づかされた。
人との出会いが、自分と向き合えるきっかけをくれる。
人生って面白いなー。
私はこの気づきによって、頭柔らかコースの入り口に立ちましたよ~。
Z会プログラミング